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きまぐれ日記

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戦後昭和流行歌を楽しむ

青春時代はいつも生活のなかに歌がありました。
うたをきていると、その頃の自分にかえります。
うたは元気をくれます。

わたしの青春、昭和30〜40年代の流行歌を
もう一度ゆっくりと楽しんでみたくなりました。
夢にあふれた
ひとのこころがやさしい時代でした。
ステレオの前に座って
レコードのジャケットをながめながら
戦うようにして聴いていました。

いま音楽はこころの安らぎです。
いつも「戦後昭和流行歌」のレコードと
自分でつくったCDアルバムを
楽しんでいます


このページでは、戦後昭和流行歌と、西田佐知子・ちあきなおみ・五輪真弓はじめ自分が好きな歌手の曲を
あつめた私家版アルバムをご紹介します。



西田佐知子・ちあきなおみ・五輪真弓

小学生のころ、日曜日に家族で映画を見に行きました。
町のお店の宣伝スライドと次回映画予告編上映のあと、白黒のニュース映画が流れます。
ビキニ環礁の原爆実験で被ばくした第五福竜丸の久保山愛吉船長の葬儀の様子はいまも生々しく
記憶に残っています。
そして”横浜の天才少女歌手”として「美空ひばり」の活躍する姿がスクリーン映し出されました。

昭和20〜30年代の娯楽はラジオと、たまの日曜日に百貨店で買い物や大食堂でお昼を食べたり
映画をみることでした。
家族で浅草国際劇場へ行った日のこと、映画上映前のショーがはじまると、子供達は何故か両親から頭を
下げておけといわれました・・・多分ストリップショーのようなものだったのでしょう。
でもラインダンスはしっかりみました。家族全員にとって映画館は貴重な娯楽の場でした。

音楽はラジオや、素朴なレコードプレーヤーで楽しんでいました。
そういう環境ですので、歌手は声量豊かで、音質の悪いスピーカーからでも聴き取りやすい発声である
ことが求められました。いまどきの歌手とは比較にならないほどうまいひとばかりでした。
「岡本敦郎」「近江俊郎」「藤山一郎」「「三浦洸一」「春日八郎」「渡辺はま子」「菊地章子」など。

そのなかで「美空ひばり」は少女歌手ながらトップに躍り出たのです。
聴き取りやすく痛快な歌いぶり、ときに少女とは思えない哀愁を漂わせて・・・
彼女のうたは、女性のうたというよりも若侍のような「粋」というものを表現していると思います。

「美空ひばり」は、戦後昭和を代表する国民的大歌手ですが、わたしは、もう少し個性のある女性歌手が
好きです。
戦後昭和の女性歌手による流行歌のなかで、わたしが好きな曲をいくつかあげてみますと、
大津美子「ここに幸あり」、松尾和子「再会」、仲宗根美樹「川は流れる」、日野てる子「夏の日の思い出」、
扇ひろ子「新宿ブルース」、藤圭子「京都から博多まで」、テレサ・テン「空港」、梶芽衣子「あかね雲」、
中原理恵「東京ららばい」、庄野真代「飛んでイスタンブール」・・・
そして、西田佐知子・ちあきなおみ・五輪真弓です。




西田佐知子



西田佐知子は、本名の「西田佐智子」で、昭和31年に16歳でレコードデビューしました。
細いからだからふりしぼるようにだすノンビブラート唱法によるうたは、当時主流であった朗々とした歌い方とは異質なもので、
一般大衆に受け入れられずレコード会社も売り方に苦戦したと思います。
それでも浪花女のど根性で、彼女は頑張り続けました。

そんな彼女に与えられたのが、昭和35年4月発売の「アカシアの雨がやむとき」。アメリカのジャズやポップスが好きだった
彼女はこの曲はあまり歌いたがらなかったそうです。
昭和36年に「コーヒー・ルンバ」が大ヒット。この人気を背景に当時の安保闘争の時代の雰囲気にもマッチしてか、
昭和37年にいたり「アカシアの雨がやむとき」はあっという間に大ヒットとなり、レコード大賞特別賞に輝きました。
昭和38年「エリカの花散るとき」、昭和39年「東京ブルース」、昭和40年には「赤坂の夜は更けて」と「女の意地」が
カップリングされた強力なシングルをリリースします。
その後も数々のヒットをとばしNHKの紅白に10年連続出場、累計レコード売上枚数は1千数百万枚という大スター
となりました。

わたし自身よりも6歳も年上の美人のおねえさんで、妖しい魅力があるけど、うたはブレッシングが聴こえてきて、
なんて下手なんだろうと思ってました。音楽の仕事をしていた両親にききますと、プロの歌手の間では上手なひとといわれて
いるとのこと。
その意味がわからないままに、社会人として無茶苦茶に忙しい40年が過ぎ、リタイアして音楽の楽しみを再開したとき、
「エリカの花散るとき」が素晴らしく新鮮な驚きをもって聴こえてきました。
うたは、ひとのこころを伝えるもの、ただ綺麗な声だけではこころは伝わりません。

そして人間もとしをとってくると、若々しい生命力に魅力を感じるようになります。そこで「西田佐知子」です。
彼女の「ナニヌネノ」の発声には、彼女でしかない、からみつくような個性、あやしい魅力があります。
日活映画「アカシアの雨がやむとき」に彼女は、仲良しの浅丘ルリ子さんと共演していますが、多分その姿が彼女の実像に
近いのでしょう。明るく前向きで意思が強く、それでいて言葉数は少ない控え目な女性です。
その彼女がうたをうたうと、なんともやるせない、男としては支えてあげたくなるようなうたをうたってくれます。

「アカシアの雨がやむとき」「エリカの花散るとき」「東京ブルース」は、いずれもが水木かおる作詞・藤原秀行作曲。
「赤坂の夜は更けて」「女の意地」などは鈴木道明作詞作曲です。
彼女の声の魅力を引き出してきた作詞家と作曲家の存在も忘れることはできません。

昭和46年に関口宏さんと結婚してからは家庭を優先して、大幅に仕事を減らしましたが、女性として妻として母として
円熟した感情がうたに反映されて、ハスキーな味のある歌手に進化していきました。
そのなかで「美徳のよろめき」「いつもの午後」「初めての街で」などの素晴らしいアルバムをリリースしています。
「西田佐知子」は、レコード黄金時代をトップスターとして眩しく輝き続けた宝石です。

わたしの女性歌手ナンバーワンは「西田佐知子」・・・あこがれの、永遠の、”妖しいおねえさん”です。




ちあきなおみ



昭和44年に「雨に濡れた慕情」でレコードデビュー、昭和47年の「喝采」の大ヒットで第14回日本レコード大賞受賞。
その後の活躍はみなさまご承知の通りです。
彼女は、芸事好きの母の影響で4歳のときからタップダンスを習い、5歳で日劇初舞台。13歳にして歌手活動を開始、
米軍キャンプやキャバレー・ジャズ喫茶、前座歌手として地方巡業という、根っからの芸人として成長してきました。
レコード大賞授賞式の舞台で「喝采」をうたう日までの彼女の人生は、「劇場」「私はこうして生きてきました」「喝采」の
詞そのものです。

歌手としての彼女のジャンルはどこにあるのでしょうか?
アメリカンポップスを歌い踊る姿がユーチューブにありましたが、素晴らしいノリです。
地方の劇場などではおじさんおばさん達にあわせて、懐メロやド演歌も歌ってきたのでしょう。彼女の懐メロや演歌は
絶品です。

彼女はスタジオで録音するときは、黒い幕をはって自分ひとりだけの世界のなかで、曲に集中しながらうたったそうです。
あの偉大なるハナウタと称される、情感にあふれたうたい方で。
でも歌手は、作曲家でも作詞家でもなく、与えられた曲をつくられたイメージ通りに声で表現する役まわりです。
彼女がそれほどにうまくても、どんなうたをきいても「彼女のうたでしかない」という限界を超えららない矛盾があります。

そんな彼女は演歌はあまり好きではないそうで、シャンソンやファドなど、いろんなジャンルの歌に取り組んでいます。
まさに「役者」のように、全身全霊をこめて、歌手でありながら歌手をこえようとしてもがいているように。

そして平成4年、再愛の夫に先立たれ、”わたしも一緒に棺に入れて焼いて”と泣き叫んだという神話を残して、
彼女は芸能活動を休止してしまいます。
いつ元気に復活してくれるか、みんなが待ち望んでいるうちにときはどんどん過ぎてきました。
しかし彼女の声帯ならば、まだまだいい歌がうたえるはずです。
沢山の「ちあきなおみ」ファンのひとりとして、わたしもあなたの復活を待っています。いつまでも。

いまや神話となった存在「ちあきなおみ」こそ、昭和を代表する女性歌手です。




五輪真弓



多分「ちあきなおみ」が羨ましがっていると思うのが、「五輪真弓」です。
「ユーミン」「中島みゆき」とならぶ、日本の代表的シンガーソングライター、日本初のシンガーソングライターです。
彼女のCBSソニーから発売されてきたLPレコードは、UMIという彼女だけのブランドであり、片面5曲、
合計10曲しか入ってません。レコードの片面は普通は6曲、8曲も入れるのがめずらしくないのに、
音質が低下するという理由で。

彼女は、自分に素直に妥協せずに生きてきました。ほかの歌手たちにとっては、羨ましい存在だと思います。
「少女」に代表される、若きシンガーソングライターとしてサウンドを追求していた時代、
「恋人よ」に代表される独身の女性としての愛をうたう歌謡曲の時代、
「風の詩」に代表される母としてのララバイをうたう時代、
いずれもが彼女の生きざまそのものを表しています。

しかもその作品は、よき編曲者を得て、極めて音楽性の高いものになっており、昔の曲から最新の曲まで、どの曲を
とりあげても、それぞれが完成度が高く、スピーカーを前にして何回聴き込んでもあきがこないものばかりです。

「五輪真弓」は、ときを超えて評価されつづける「音楽家」です。





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